【SI業界】システム開発の流れ~プロジェクト概要と体制図~【就活生向け】
【本記事は、システム開発の流れがイメージ出来ていないSI業界志望の就活生等の初心者向けの内容です】
前回の記事でそもそもシステムとは?を説明しましたが、これからのいくつかの記事でシステム開発の流れと作業内容について説明していきます。
si-yasan.hatenablog.com
今回は例として用いるプロジェクトの概要と体制図、メンバーの役割についてお話しします。
システム開発プロジェクトの概要
システム開発の流れを理解してもらうために、前回の記事に記載した通信販売会社の例(架空のもの)を用いて説明したいと思います。
今回モデルとするシステム開発プロジェクトは、以下のとおりとします。
- プロジェクト目標 :通販サイトと売上集計表等の帳票作成処理を作成する
- 開発期間 :1年
- 開発工数 :120人月(1ヶ月あたり平均10名)
※システム基盤構築は開発対象外とし、アプリケーション開発のみを対象とする
大体1人月100万の売上とすると1億2000万円の中規模プロジェクトですね。
ちなみに「人月」は人数×月を表しています。1人が1ヶ月働いて1人月です。
プロジェクトの体制図とメンバーの役割
プロジェクトの体制としては、以下のようなパターンが典型的だと思います。
いくつかのチームに分割され、それぞれのPL配下に複数名のSEやPGのメンバーがいるようなケースですね。
この体制図では4種類の人達がいますので、それぞれの役割についてまとめておきます。 *1
PM(プロジェクトマネージャ)
プロジェクトのリーダーですね。だいたいSIerの部課長クラスでしょうか。
大まかなスケジュールや方針を決めたり、PLへ期限付きで大まかな作業内容の指示出しをしたり、協力会社と調整してメンバー確保を行ったりします。ちなみにコスト面(お金)を意識する人はこの人ぐらいです。PL(プロジェクトリーダー)
いわゆるチームリーダーです。SIerのプロパー社員の中堅層(協力会社の場合もあり)が配置されます。一つのサブシステムを任され、チーム内の数名~十数名をまとめる役割になります。
PMは管理や調整で手一杯のため実質的にはこの人が開発の中心メンバーとなります。SE(システムエンジニア)
色々な定義があると思いますが、SI業界だと上流工程(設計)を任せられるメンバーはこのように呼ばれます。この業界では、見積の際にSEが何名、PGが何名とメンバーを確保しますが、SEはPGよりも単価が高くなっており、結果的に優秀な人がこう呼ばれています。(例えばSEは1人月100万、PGは80万など)要は見積もり上のメンバーの分類となります。なおSEにもプログラミングが出来る人とそうでない人がいます。PG(プログラマー)
プログラミング専門のメンバーです。少しコミュニケーション能力に難がある傾向にあります。なおすごく優秀なプログラマーは単価が高くなるためSEに分類されていると思います。またPGは協力会社の更に下請けのメンバーになることが多いです。これがよく言われる多重下請けですね。。。
まとめ
今回はプロジェクトの概要と体制図、メンバーの役割についてまとめました。
作業内容を説明していないのでイメージしにくいと思いますが、作業イメージが湧いてから見てもらうとさらに理解が深まると思います。
次回はシステム開発プロジェクトのスケジュールと各工程の作業内容についてお話したいと思いますので是非ご覧ください。
*1:厳密にいうとPMとPLは役割、SEとPGは職種の名称になりますので少し異なる観点になります